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介護事業者との契約【介護サービス利用にあたって〜事業者の選択】 居宅介護支援事業者及びサービス事業者、または介護保険施設を選択する際、いくつか注意しなければならないことがあります。 「どこに頼んでも一緒だよ」とか、「公的なサービスだからどこだって安心」などと考えておられる方もあるかもしれませんが、別のページでも記していますが、介護保険での介護サービスは、「社会保険方式」であるとともに「ビジネス」でもあります。事業者と利用者の「契約」によってサービスが提供されたり、受けられたりするのです。 「事業者によって、サービスの質などに違いはあるの?」 残念ながら、良いところと悪いところとでは、天と地程の差があるというのが現実です。 このページをご覧になっている方で、事業者の方は、まず、「良いサービスを提供したい」と考えておられる、「良い事業者さん」であると思います。ここで定義する「悪質な」事業者は、こういうホームページを訪れることはないと考えるからです。 なぜ、悪い事業者が現れるのか? それは、「儲け主義」に固執して、サービスの質を落としていることが考えられます。 「儲け主義」自体は悪いことではありません。事業者として当然のことであり、これに努力することは重要です。 「固執」して、利用者に対するサービスの質を低下させ、利用者へ不利益が生ずることが問題であると考えています。 このような事業者には、ケアマネジャーや介護職員なども、優秀な人材は集まりません。また、事業者も、そういった尺度での「優秀な人材」を必要としていないでしょう。必要なのは、掘り起こし能力に長けた営業マンタイプだと思われます。 法を遵守して、利用者に適切かつハイクオリティなサービスを提供して、喜ばれている事業者さんはたくさんあります。これで採算をとっているんです(しんどいですが)。 「そんなことしてたら、儲からないじゃないか!それに、しんどいじゃないか!」 でしたら、介護業界から撤退して下さい。あなたの存在は、利用者さんにとっても、真面目に取り組んでおられる同業者さんにとっても、大変、邪魔ですから。あなたに合ったビジネスが他にあるかは分かりませんが、高齢者を食い物にするビジネスはどうかしないで下さい!・・・と言いたいですね。
上記とは、逆なことですが、最初から高い技術を持つ人はいません。しかし、頑張っているなというのは感じとれます。あまりに厳しい目で、神経質になることもありません。上記の6点の基本事項と、あとは、職員が気持ちの良い挨拶が出来ているか、通所や施設などの場合は、ちゃんと掃除などが出来ているか、などである程度判断出来ます。 ベテランや若手がバランス良くいるところ、若手が多くて経験不足がちょっと心配だけど それをカバーしようと一生懸命頑張っているなど、色々タイプがあると思いますが、これに対して「良い、悪い」を論じるつもりはありません。私自身が利用または親の介護をお願いする場合、どちらも捨てがたいなと思ます。 【悪質な事業者がはびこる背景〜利用者の弱み】 利用者及びその家族は「看てもらっている」という意識と、「見捨てられたら、大変だ」といった意識があります。 これらをうまく利用して、契約を継続させているようです。 しかし、冷静に考えてみれば、居宅介護支援事業者や介護サービス事業者はひしめいており、事業者同士、しのぎを削って利用者獲得に努力しなければならない状況であり(悪質事業者による不要な掘り起こしを厚生労働省は指摘しているようですが、これは一概に言えません)、地域にもよりますが、一度選択した事業者に不満がある場合、実際は我慢する必要はないです。 介護保険制度開始当初ならともかく、現在は、ある程度、利用者有利な状況にあります。 利用者及び家族に対して説明や連絡に不備があるなど、不信感がつのる状況でしたら、市区町村の窓口、高齢介護担当課や地域包括支援センターなど」に相談すると良いでしょう。 【苦情相談について】 苦情相談窓口として、市区町村と、国保連合会があります。基本的には、市区町村でよいと思いますが、権利関係や高度な法解釈が必要なケースでは、市区町村から、国保連合会へつながれると考えられます。 ですから、「国保連合会って、どこにあるの?」といった心配は無用ですよ。 ○契約どおりのサービスをしてくれない ○事業者の説明が不十分で分かりずらい ○利用料が(説明とちがって)高すぎる気がする ○職員の態度や言葉に傷ついた・・・ などで利用者が悩んでいないか? 苦情の内容については、例えば、事業者自体は至って健全な、そんな悪質というわけではないのだけど、その中の、特定の介護職員がどうもいけない・・・なども考えられます。やはり人間にも、良い人、悪い人はいます。事業者も、大きなトラブルは避けたいでしょうから、通常は相談に乗ってくれると考えられます。まずは事業者と相談します。 事業者の反応が鈍い、相談に取り合ってくれない場合、今度は居宅介護支援事業者の担当ケアマネージャーに相談します。 ケアマネージャーは、利用者に代わって苦情内容を事業者に伝え、対応策を検討します。 これでも改善がみられない場合や、対応に不満がある場合は、市区町村の窓口に相談しましょう。必要に応じて国保連合会(国民健康保険団体連合会)へ苦情の申し立てを行います。 申し立ては、利用者本人及び家族。ケアマネジャーや民生委員に代行してもらうこともできます。 苦情申し立てをすると、事業者からサービス提供を拒否されたりするかも・・・事業者は、このような理由でサービスの提供を拒否することは出来ません。 苦情や不満をひとつひとつ解決していくことは、介護サービスの質を高め、より充実した利用が出来るようにするため必要と考えます。遠慮せず、きちんと申し立てましょう 「気を使うのであれば、市区町村や、国保連合会へは最後の手段としてで、まずは事業者に申し立てましょう」 「利用者は本当は強いんです」 私の好きな格闘家の名台詞なのですが、私が知るかぎり、利用者が苦情を申したてたがために、事業者の怒りを買って、介護サービスが受けられず困った・・・などということはあまり聞いたことがありません。 市区町村や国保連が動いた場合、殆どの事業者が指導に従うと考えます。 実際は、逆に利用者さんのワガママに振り回されて、サービス事業者さんの方がかわいそうだなと感じるケースも多い気がします(´´;)このような状況でも、サービス提供を拒否せず、しっかりと取り組んでおられる事業者さんの方が多数派であるのも事実です。 市区町村は、利用者サイドのワガママなのか、サービス事業者の怠慢なのかをまずは見極めないといけない状況です。 しかし、真剣に悩んでいる状況であれば、最悪の場合、先にも言ったとおり、事業者を変えることも選択の一つです。 「介護老人福祉施設入所(特別養護老人ホーム)」など、待機者が多く、一旦退所するとなかなか利用出来ないサービスもありますが、他の種類のサービスを選択するなど、とるべき道はあります。 一つの事業者に執着し、我慢する必要は全くないと思います。 こういうことを知っておけば、利用者は強いんです。 このことはほんの一部の悪質な事業者以外、殆ど大多数のまっとうな事業者さんは、ちゃんと知っており、トラブルや事故があった場合の対処や、相談窓口を事業所内に設置して、しっかり「リスクマネージメント」をやっておられます。利用者さんを守ることは、自分を守ることでもあるのです。 しかし、「何でも言うことをきく」から良い事業者とは限りませんよ。その方に必要のないサービスをゴリゴリと勧めてくる居宅介護支援事業者は怪しいですが、そのサービスは、利用者さんの機能低下などにつながるかもしれないから、あまりお勧めしまんよ・・・とか、なぜ、そのサービスは提供出来ないのかなどをしっかり説明してくれるなら、それは良い事業者さんです。 「利用者は強いんです」とは言いましたが、それは悪質な事業者から身を守るためのことであって、とても気に入った事業者さんと巡り合えたなら、希望はしっかり伝えることは介護サービスを利用するにあたって重要でありますけど、無理難題を言っていいということではありません。そこんとこは理解しといて下さいね。 【事業者さんサイドのリスクマネジメント】 利用者さんにも、色々な方がおられます。一部の悪質な事業者から利用者さんを守らなければならないので、法的には、真面目な事業者さんにとっては大変厳しい状況であると言えましょう。 利用者、事業者・・・どちらの肩を持つとかではなく、お互い、契約の上でサービスが提供されるにあたって、良きパートナーであり、良好な信頼関係を築いて頂きたいと願うからに他なりません。 例えば、利用者さんの身体の状態や、介護度区分などによって、介護保険では提供出来ないサービスなどがあります。 歩行可能な要介護1の方が、電動車椅子「電動カート」のレンタルが出来ないことに腹を立て、居宅介護支援事業所に怒鳴り込んで来ました。 「ケアマネを出せ!説明しろ!」 原則、要介護2以上でなければ、車いすのレンタルは出来ないこととなっています。 一定の条件(日常的に歩行が困難な人、または日常生活範囲における移動の支援が特に必要と認められる人)を考慮して、ケアマネジャーが必要と認めれば可能・・・という、グレーゾーンでもあり、大変悩む部分でもあります。 それを検討した結果、やはり、この方は歩行には問題ないし、無理だなぁと結論を出しました。 こういったことが、「苦情」として市区町村に上がってくることもあるようですが、事情を聞けば、利用者側の問題であることは分かりますので、問題ないと思います。逆に市区町村にも協力してもらって、説得し、理解して頂きましょう。 介護の仕事は、体の機能が十分でない高齢者をお預かりするのですから、かなりの「リスク」を負っていると考えられます。 若い人からすれば、信じられないような状況で転倒し、大きな事故につながります。 人命に関わることですから、ミスは許されないのですが、「人間」がやることにはミスはつきものです。その起こったミスによる被害を、アジャイルに対応してミニマムにくい止めるリスクマネージメントは、介護の事業を行うにあたってとても重要になってきます。 利用者さん側は、サービス利用前の、重要事項説明書などに、その体制などが明記されているはずですから必ず確認します。 事業者さんは、重要事項で説明しているとおり、迅速に対応して、被害を最小限にくい止め、さらに当該利用者の保険者、市区町村の担当課へ必ず連絡します。「事故報告書」など、書面で報告しているようです。 面倒だから利用者さんと内々で解決しておけばOKと考えがちですが、後で利用者サイド、行政サイド双方が不信感を抱く結果となるなど、貴事業所にとっても良くありませんから、ちゃんと報告しておきます。 (事故が起こってしまった・・・) ある、国民健康保険団体連合会の、苦情処理係か第三者求償係だったか忘れましたが、説明会で話しておられたことを「なるほど」と思ったので、ここに記します。(内容は全く同じではなく、あくまで例として、私の方で解釈したものですのでご了承下さい) 利用者さんが転倒し、怪我をしました。命には別状はなく、大事には至らなかったのですが、しばらくディサービスはお休みすることとなりました。 事業者サイドの介護職員は、十分に気をつけており、その利用者さん本人も、「私が悪かったんです」と認めるくらいですから、介護職員も「私は悪くない」という気持ちを強く持っていました。 詳しい状況は分かりませんが。 それで、利用者家族に説明を行う時、その説明の内容は、その時の介護において、ミスは無かった、介護の体制は完璧だった。にもかかわらず利用者様自身のミスで、誤って転倒した、どうすることも出来ない状況で防ぎようがなかったなどなど、事業者サイドは、自分の正当性を主張する説明に終始してしまったのです。 これに、利用者家族は不信感を持ち、烈火の如く怒りました。 「じゃあ、本当にあなた方に過失が無いのか、裁判ではっきりさせましょう!」 ということになったそうです。 これは、どのような対応が、本当は良かったのでしょうか? サービス提供中、または施設内で起こったことであれば、事業者側に全く過失が無いとは考えにくいのです。 利用者様及びご家族に対しては、まずは誠実にお詫びするのが筋だったと考えます。 事故の状況を説明する際も「私の不注意でした、今後、二度と起こらないよう、細心の注意を払いますので、どうか今後ともよろしくお願いします」 というふうな対応であれば、裁判沙汰になってしまうことを防げた可能性は十分にあったと、国保連の方は分析されていました。 事業者さんサイドが過失をミニマムに評価してもらおうとする努力は、誠意を尽くしてなお利用者さんの怒りを収めることができず、訴訟問題に発展した際に行えばよいと・・・。 まずは、利用者さん側に対し、誠心誠意尽くし、不信感を取り除いて、怒りを収めて頂く努力をするべきであるということです。 これは、あくまでも「大事には至らなかった」ケースであり、後遺症など、状態悪化につながったり、死亡したりといったことは、何としても防がなければなりません。 |
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